トップページ >燕三条の職人紹介壺静 たまき工房

  墨壺・花器
田巻 勇一 氏



職人技を守り続ける


墨壺を作り続けて45年、二代目壺静。
父である一代目の仕事を中学生の頃から手伝い、高校卒業後本格的に仕事として始められました。手彫り墨壺の技術を継ぐ職人は、今では国内でも三条市にしかおらず、田巻さんを含め3人のみです。三条名匠会の一人としても活躍されており先人が培ってきた技術を今に伝えています。最近は建築方法の変化に伴い使用頻度の減少や安価なプラスチック製のものが主流となり、木製墨壺の需要は減ってしまったそうですが、それでも宮大工などこだわりをもつ大工から木の良さを求め全国から注文が入るそうです。
 
   

  墨壺の製作作業を拝見しました。作業場の床から墨壺の抑えに使用する棒が2本並んで突き出ており、そこと両足で材料を抑えながら鑿を次々と使い分け彫り進めていました。足の抑え方を変えることで材料の角度を変えながら勢いよく彫り進める工程は、まさに長年の感覚であろう熟練の技に声が出ない程圧倒されます。
更に、田巻さんの作業は細かい所にこだわりを持って作っています。
材料は丸太の時から吟味し木の表情を見る事、彫刻は顔の表情や毛先の表現まで気を配っている事。基本はケヤキ材を使うそうですが、ねばりがある朴の木、桑の木、サワグルミなど色々な種類の木も使っています。種類によって色の違いがあり彫りの加減で全く別の表情を見せます。見ているだけで楽しく思わず手で感触を確かめたくなる仕上がりでした。
 

  鑿や彫刻刀など道具類は、先輩方々や先代から受け継いだものも多い。


  最初のころは墨壺・花器以外の物を作ることはなかったそうですが、近年ではクラフトショーなどのイベントに参加するようになり、お客様からの様々な要望に応え色々なものを作るようになったそうです。自分の干支を彫って欲しい、野菜を模したものや囲炉裏の自在鉤の横木を作って欲しい、という依頼もあるようです。使用する木材も、床柱の余り部分など依頼者が作って欲しい木材を送ってくることもあるとのことです。  
  様々なものを作るようになり大変ではあるが「頼まれたものは、断わらない」を信条とし木の持つ可能性を求め、今後も新しい彫りへの挑戦と、木製の墨壺にこだわり伝統的な大工道具として作り続けていきたいと笑顔で話されてました。
田巻さんの作る作品は、その造形の美しさから単なる道具の域を超え、芸術品としても多くの方から愛され続けていくでしょう。


  壺静 たまき工房

〒955-0845 新潟県三条市西本成寺2丁目15番8号
TEL 0256-35-4029 FAX 0256-35-4016

http://www3.ocn.ne.jp/~tubosei/


田巻製作所

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