トップページ >燕三条の職人紹介 磨き屋一番館



磨きの技を継承する   



磨き屋一番館は『磨き屋』の新規開業の促進・技術継承といった研磨職人の育成を目的に、平成19年に燕市が設立 しました。背景には、中国や東南アジアとの厳しい競争による仕事量の減少をはじめ、後継者不足に加えて指導者の減少も相まって研磨業が衰退しかねない状況があったからです。
- 熟練の技術を途絶えさせてはいけない。次世代の育成を通じて他国に真似の出来ない技術で地場産業に活力をもたらす - そんな思いで誕生した施設なのです。

一番館には、磨き屋を目指す研修生と、指導にあたるマイスター(※)の二人がいます。
ここでは、実際に企業から受注した製品を仕上げながら研修を行っていますが、軌道に乗った今でこそ多くの仕事が舞い込んでくるものの、設立当初の運営は苦労が多かったそうです。マイスター達は自分の仕事や収入を減らし指導に当たったこと、受注のため自ら営業にも廻ったこと、それまでの何倍も気を遣って品質チェックを行ったことなど、様々なことを話してくれました。
全ては「燕を衰退させたくない、次代を担う人材の育成に貢献したい」との想いがあったからに違いありません。
研修生にも「技術を覚えるだけでは駄目。挨拶と会話、基礎になるのはお互いの信頼関係が重要」ということを日頃から話しているそうです。 

 ステンレス/チタン/マグネシウム/アルミニウムと色々な材質も
ミラー仕上げやヘアライン、バリ取りなど金属研磨のことならなんでもおまかせです。


今では研修生の指導と平行し、オリジナル商品の開発にも力を注ぐマイスター達。
生産が追いつかないほど人気のビアマグ・ビアカップ類は、平面度・面精度をミクロン単位まで徹底的にこだわり抜いた研磨技術を活かし、ビール系飲料を注ぐとキメ細かいクリーミーな泡が立つのが最大の特徴です。その多くがステンレス製ですが、中には特に加工の難しいチタン製のものも。
カップ内面の研磨は目視しながら行うことが難しいため、熱によって色の変わってしまうチタン製のカップはどの企業も製品化が困難でしたが、マイスターの高度な技術によりそれが実現しました。
また、一番館の商品にはマイスターの顔写真入りのリーフレットが入っています。顔の見える仕事をしたいという想いから「自分達が責任を持って磨きました」という証なのだそうです。

- 信頼関係のもと、支える人と支えられる人がいて初めて事業が成り立ち、その先にお客様の笑顔がある -
技術だけではなくマイスターの心も受け継ぐ、そんな『磨き屋』が一人でも多く誕生して欲しいと感じました。 



ビアカップ以外にもジェット機の主翼の研磨も航空機メーカーから受注しています。
組み立てる時に出来るキズやリベットの突起を滑らかに鏡面仕上げで磨くことにより、
飛行機が高度を上げた時に翼に発生する水滴や凍結の空気抵抗による燃料消費を防ぐことができる為、
研磨は重要な工程の一つです。
超音波の測定器を使いどの部分も均一な数値にします。
 


 マイスターのご紹介(※)
新潟県三条地域振興局が、全国屈指の地場産業集積地帯である新潟県県央地域の「モノづくり」に関わる高度熟練技能者などを「にいがた県央マイスター」に認定し、これら貴重な財産の継承と地場産業の振興に貢献するための活動を支援しています。県央マイスター達の時代を支える卓越した技能で出来た製品は、日本全国だけではなく全世界に送り出されています


  田中 三男 氏

研磨業35年の新潟県が誇るこの道の第一人者。
昭和61年、金属研磨仕上げ単一等級修得。
機械部品製造会社勤務の経験から研磨機の開発や機械製造を得意とします。
有名なiPodの筐体研磨は田中さんの手により生まれました。
当初、研磨業者ごとで製品の仕上がりにバラつきがあり不良品が多く発生したものの、田中さんが研磨のマニュアルを作成。地域の取りまとめ役として他業者の指導にあたりました。
磨き屋一番館設立時より運営を受託する「燕研磨振興協同組合」理事長。
 高橋 千春 氏

研磨業をはじめ25年、大型部品を磨ける高い技術の持ち主。
昭和63年、金属研磨仕上げ単一等級修得。
大型部品の研磨を得意としていますが、ビアカップをはじめ小型のものから形状の複雑な部品まで幅広く対応。
「技術は伝えてこそ意味を持つ」という信念があり、展示会や自らの技術・技能を披露する実演などにも積極的に取り組まれています。
平成22年より磨き屋一番館の指導者に就任。


 磨き屋一番館
燕研磨振興協同組合

〒959-1276 新潟県燕市小池3633番地7
TEL 0256-61-6701 FAX 0256-61-6751

http://www.city.tsubame.niigata.jp/ichibankan/


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